小さき勇者(パート3!!)
(ラシェルとヒビキ。。)
ラシェルが住んでいた国が悪霊によって
滅ぼされてしまって住む場所を失い家族も失ってしまったプリンセスラシェルは旅に出たのです。。そこで色んな国を回りながら
旅をしているヒビキと出会いヒビキを仲間にしたラシェル。。そんな時!!不可解な悲劇がラシェルを自国へと導いたのです!
果たして。。ヒビキはラシェルを助ける事が出来るのでしょうか!?
物語のスタート!!
通りすがりの一人の女によって川に落ちてしまったラシェル!!ラシェルは小さい頃から泳げないのです。。なので溺れながら苦しんでいます!「苦しい。。」「誰か助けて。。」「お願い。」ラシェルの心の声です。。「私、このまま死んじゃうのかしら。。」ラシェルが心の中でそう呟くと
ラシェルの頭の中から記憶が浮かび上がってきたのです。。ラシェルと家族で楽しく過ごした思い出です。。「良いか。。」「ラシェル。。」死んだ兄のキオラが言いました。。
「オレは今だけ修行をせずにオマエと遊んでやる。。」「本当、お兄ちゃん!!」ラシェルが言いました。。「あぁ。」「だが、遊びと言っても。」「オマエ、そう言えば泳げないんだったな。」「そうよ。」「ならおいで。」「えっ?」「うん。」ラシェルは兄のキオラについて行きました。。一方、ラシェルが何か危険なめに合ってるかもしれないと
思い必死でラシェルの事を探すヒビキ。。
「チッィ。。」「何処に行った?」「ラシェルの奴。」「余計な心配かけさせんなよ。。」ヒビキはラシェルが渡った梯子へやって来ました。。「ん。。」ヒビキはボロボロの梯子の下に大きな穴があるのを見つけたのです。。「まさか、アイツ?」「梯子から川に。。」ヒビキは急いで川を見つめると
女の子が川に少しだけ沈んでいるのが見えたのです!ラシェルに違いありません。。
「アイツ、泳げないのか。。」ヒビキは服のまま川へ飛び好んでラシェルを助けたのです!ラシェルをきしまであげたヒビキ。。
「オイ、ラシェル。」「しっかりしろ。」
ヒビキはラシェルを揺さぶります。。
けど、反応しません。。「チッィ。。」
「勘弁してくれよ。。」ヒビキは人工呼吸をしました。。それを何回もやりました。。
ラシェルの目が醒めるまですると。。
「ゲッホ〜〜ガッハ〜〜」ラシェルは口から水を吐きました。。意識を取り戻したのです!「うっ〜苦しかった。。」ラシェルが言いました。。「オイ。」ヒビキが言いました。。「ヒビキ、ありがとう助けてくれて。」「言ったはずだよな。」「えっ-!?」
「オレが戻ってくるまで待ってろって。」
「うん。」「分かってるならなぜ居なかった。」「オレが戻って来た時オマエはいなかったぞ。」「それは。」「理由も分からないとは。」「ダメだなぁ。」「オレの言う事を聞かないからこう言う目にあうんだ。」
「煩いわねぇ!」「何?」「さっきから
聞いてれば余計な事をばっかり言って!!」
「オレが今言っている事が余計な事だと。」
「私にはそう聞こえる。」「フッン。」
「なら謝る。」「えっ〜!?」「気に話去ったなら謝る。」「それが友達ってもんだろう。」「違うか?」「まぁ。。」「謝れば許してあげる。」「フッン。」「そう言えば。。」「オマエ川とかプールで泳げないらしいな。。」「何で、その事を?」「川でオマエが沈んでた所を見たからだ。」「へぇ〜」「よし、今から泳ぎの練習をするぞ。」「えっ〜!?」「服を脱げ。」
「無理よ、水着持ってないし!!」「だったら服のまんま泳げ。」「えっ〜!?」「急に言われても。」「泳げ。」「分かったよ。」
「良い子だ。」ヒビキはラシェルに泳ぎの練習をさせようとしました。。
「じゃあ川の中に入って泳いでみろまず。」
「ハイ。」ラシェルは川に足を入れます。。
「ググ〜〜」「冷たい〜〜」「我慢しろ。」
「もーう!!」ラシェルは体まで浸かると
足が地面に届きません!!「イッヤ〜〜」
「ヒビキ〜〜」「ゲッホ〜」「助け〜」
「泳げば良いだろう。」「ほら、頑張れ。」
「ゲッホ〜〜うっ〜ガッハ〜〜ー」ラシェルは必死で手と足を動かします。しかし!?
ラシェルの体は川の奥深く沈んでいきます。。(ブクブクブク!!)「ハァ〜〜」
ヒビキはがっかりしています。。
「しょうがねぇ〜なぁ。」ヒビキはまた川へ飛び込みました。。「ゲッホ〜〜」「ゲッホ〜〜」「オイ、オマエ小さい頃からまじで泳げなかったのか。」ヒビキの質問にラシェルは「今、思い出すと胸が痛む。」「あの頃は。」「みんなにバカにされたわ。」
「さぁ。」「着いたぜ。」キオラが言いました。。「ここは?」「湖だぁ。」「お兄ちゃん。」ラシェルがキオラに話しかけようとすると「おっ、ラシェルじゃねぇか?」
イゲイトがやって来たのです。。
イゲイトの友も一緒です。。「オマエら。」
「何しに来た?」キオラが言いました。。
「たまたまオレたちがここに居てラシェルとキオラを偶然、見かけたんだ。。」「アナタが言ってたこの子がラシェル?」イゲイトの友達の女のケサキが言いました。。
「あぁ。」「へぇ〜」ケサキはラシェルに近づくとラシェルはキオラの後ろに隠れます。。照れているのです。。「そうか、オレの友だちをラシェルに紹介するの初めてだもんなぁ。」「そうなの。」ケサキが言いました。「オイ、ラシェルせっかくだ挨拶出来るようになれ。」兄が言うと妹のラシェルは
ペコリとケサキに頭を下げました。。
ケサキも頭を下げました。。「ねぇアナタの
名前は?」ケサキが質問するとラシェルは
また兄の後ろに隠れます。。
「ラシェル。」「いつまでオレの後ろで隠れてるつもりだ。」「泳ぎの練習するぞ。」
「うん。」「へぇ〜」「泳ぎの練習か?」
イゲイトが言いました。。兄はラシェルの
手を掴みながら一緒に湖に浸かります。。
ラシェルの足が届かないほど使っているので
兄はラシェルの両手をちゃんと掴んで居ます。。「足を動かせ。」「えっ〜!?」
「足だぁ。」「足?」「動かせ。」
「うん。」ラシェルはキオラの言う通りに
しました。。(バッシャバッシャバッシャ!!)
イゲイトとケサキはラシェルを見つめます。。「良いぞ。」「そろそろ手を離すぞ。」「えっ〜!?」キオラはラシェルの手を離してしまいました。。ラシェルの体は湖に沈んでいきました。。「助け〜〜ゲッホ〜〜お兄ちゃん!!」「ゲッホ〜〜ゲッホ〜〜」「まだ、無理か。」キオラはラシェルをお姫様抱っこして岸へ上がって来ました。。「フッン。。」「笑っちゃうわ。」
ケサキが言いました。。「何?」キオラが言いました。。「ラシェルとあろう方が溺れるなんて。」「情けないわねぇ。」「この国で泳げないのはアンタだけよ、ハハハ!!」
ケサキの言う言葉が刃物のようにラシェルの心のに刺さります。。そして。。「煩い。。」「えっ〜なんか言った?」ケサキの質問にラシェルはキオラから降りて静かに言いました。。「煩いって言ったのよ!!」
「ケサキ!!」ラシェルは怒りで我を忘れてしまったのです!「ケサキ!!!!!!」
ラシェルが叫ぶ直後。。とてつもない強風がケサキに襲いかかります!「イッヤ〜〜」
ケサキは悲鳴をあげました。。「ラシェル、落ち着け。」「落ち着くんだ。。」
兄の言葉はもはや強風が強すぎてラシェルには聴こえて居ません。。怒りで我を忘れているラシェルの口から恐ろしい言葉が出たのです。。「ケサキ、殺す。」「えっ〜!?」
ケサキはビックリ!!ラシェルは見えない速さでケサキの首を締め付けながら顔を殴りました。。「うっ〜」「うっ〜」ケサキは声が出せません。。首絞められてて「死ね死ね。。」ラシェルが言いました。。
「アレがラシェルかぁ?」兄はビックリ。。一体ラシェルに何が起こったのでしょうか!?「やめろよ。」「ラシェル。」イゲイトが止めようとしたら強風がイゲイトの顔を殴るだけ殴って吹っ飛ばしたのです!
イゲイトは湖に直撃!!「イゲイト!!」
兄が言いました。。ラシェルはイゲイトの友達のケサキの体に風穴を開けたのです。。
「何!?」兄はビックリ。。ケサキは死んでしまいました。。ラシェルの手は血まみれです。。ラシェルは血まみれの手を見つめます。。「オイ、」「ラシェル。」「聞こえるか?」兄が言いました。。ラシェルはゆっくり兄を見つめます。。「お兄ちゃん。」
「これ私がやったの。」「ハァ?」ラシェルはイゲイトの友達のケサキの死体を指差して言ったのです。。まるでラシェルとは別の人物がイゲイトの友を殺したかのように思えます。。ラシェルはまた血まみれの手を見つめながらその場で気絶してしまいました。。
「ラシェル!!」兄が叫びました。。
昔の事を思い出してたラシェルは自分の手を見つめています。。「そんな事があったのか。」ヒビキが言いました。「えぇ。」
「私。」「どうかしてるのかしら。」
「一度、怒るとまるで違う自分を作ってしまうの。」「何?」「違う自分だと?」
「うん。」「こんな私、生まれてきてよかったのかと思うわ。」「もう、死にたい気分よ。」「死にたいなら死ねば良い。」
「えっ!?」「それで本当に楽になれるんならな。」「それは。」「オマエが持っている命。」「それは何の為にあると思う。」
「えっ〜」「生きる為にあるんだ。」
「勝手な思いで死にたいなど二度と口にするな。」「命を粗末する人間がいたらオレがすぐにぶっ殺す。」ヒビキの言葉にラシェルの目から涙が出てきます。「ぶっ殺されたいのかオマエ?」「オイ。」「えっ〜と」「どうなんだよって聞いてんだよ!!!!」
「イッヤ〜!!!」「そう、その気持ちがあるなら死にたいなんて寂しい事を言うなよ。」「えっ〜」「オレはオマエが生きていれば嬉しいんだ。」「言ったことなかったけどな。」「ヒビキ、アンタ。」「オマエにはオレが付いてる。」「怒りのせいで違う自分を作っちまうのは関係ねぇ。」「その時はオレが何とかする。」「信じろ。」「ヒビキ。」「なぁ。」「うん。」「なんか、ヒビキお兄ちゃんみたい。」ラシェルは心の底から嬉しく微笑むのでした。。
(to be continued )
「何、笑ってるんだ?」
「いや、別に。。」
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